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STORYストーリー
1900年頃。大西洋を往復する豪華客船ヴァージニアン号ーー。
その一等船客用のダンスホールのピアノの上に、レモン箱に入れられた、生まれて間もない赤ん坊が捨て置かれているのを、黒人機関士のダニー・ブードマンが見つけた。箱には「T・D・レモン」と書かれてあり、ダニーは「Thanks Danny」=「ありがとう、ダニー」の意味に違いないと受け止めた。そこで、まず自身の名前を並べ、1900年という新世紀最初の出来事にちなんで、900=ノヴェチェントまで盛り込んだ〝ダニー・ブードマン・T・D・レモン・ノヴェチェント〟という立派な名前を赤ん坊につけて、わが子のように大切に船の中で育てることにした。
しかしノヴェチェントが8歳になったある日、ダニーは時化た海で起きた事故で亡くなってしまう。再び孤児となったノヴェチェントだが、ピアノと出逢い、やがて彼はこの船の専属楽団のピアニストとなる。そしてその楽団のトランぺッターが、彼の唯一の親友となった。
船で生まれ、ただの一度も陸地を踏んだことのない彼が弾くのは前代未聞の音楽。それは、いまだかつてこの世に存在せず、彼がピアノの前から離れた瞬間にはもう存在していない音楽。
そのうわさを聞きつけた全米一のジャズピアニスト、ジェリー・ロール・モートンが決闘を申し出て船に乗り込んでくる。ピアノ対決を受けたノヴェチェントはそのセンスとテクニックで、モートンを完膚なきまでにうちのめしてしまうのだった。
そんなエピソードを持つ天才ピアニストにも解決できない人生の課題は、どうしても船を降りることができないということであった。親友トランぺッターの勧めもあり、32歳にして初めて陸地に降り立つことを決意した彼は、ニューヨークの果てしない街並みを目にしたとき、世界のあまりの大きさに恐れをなし、タラップの最後の一段を踏み出せないまま船に戻っていった。
やがて親友も下船し二人にも別れの時がきた。
時代はヒットラーが台頭し、世界が戦火の渦に巻き込まれる中、ヴァージニアン号もその大きな流れには抗えず、病院船として使われた結果、ボロボロに傷つき、廃棄処分が決まった。
そのことを聞いたトランぺッターは、急いでヴァージニアン号へと向かった。ダイナマイトが山と積まれ、やがて沖へ曳航、爆破される運命の船。このどこかにノヴェチェントがいるに違いない!
そして彼は船底の機関室に一人残るノヴェチェントを見つけるーー。下船させようと必死になるトランぺッター。ノヴェチェントは言う。
「道一つとったって、あんなにたくさんある。君たち陸の人間は、どうやって自分の進むべき正しい道を見分けられるんだい?」
私たちは世界の大きさに敢然と立ち向かう勇者なのか?それとも世界の大きさに気づきもしない愚者なのか?ノヴェチェントの問いは、とりもなおさず永遠のテーマでもある。
INTRODUCTIONイントロダクション
『海の上のピアニスト』と言えば、1998年に日本でもヒットした映画のタイトルとして記憶されている方も多いと思います。
その原作は、イタリアの音楽評論家でもあるアレッサンドロ・バリッコが、1994年に一人芝居として書いた戯曲で、豪華客船の中で生まれ、生涯一度も船を降りることのなかった天才ピアニスト・ノヴェチェントの人生を、親友のトランぺッターのモノローグとして綴られた作品です。
弊社では、ノヴェチェントを登場させた二人芝居として、全編にわたりピアノの生演奏が入った音楽劇として上演して参りました。華麗なオリジナル曲のほか、ジャズなどの演奏もお楽しみいただく趣向で、映画のような壮大な作りではなく、しかしそこには人生における数々の名言が散りばめられていて、その文体から作り手のイマジネーションが膨らむ作品です。
そしてこの度、音楽と言葉が融合し、トランぺッターとノヴェチェントそれぞれのソロ曲、二人のデュエット曲などの歌も入ったリーディングバージョンとして上演が決定しました!